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吉海町人権学習句会ライブ
2012年1月13日 愛媛県今治市吉海町


小さい石つまづき転ぶ夏休み中学1年生
日の盛り汗水流して初任給中学3年生
妹よいじわるごめんね息白し中学3年生
数学の悲惨な光景空っ風中学1年生
初雪に外みてほえるマルチーズ中学2年生
冬の夜ドアをあけると母の声小学5年生
ターゲットヤツの手の中すきま風小学6年生

今日は「五分間日記」で
俳句を作ります。
喜怒哀楽をテーマに
日記を書こう。


出来た日記から
「俳句の種」を探します。


句会ライブノミネート7句の発表。
会場の議論で
優勝句を決めていきます。


見事1位〜3位に入賞した句は
キム・チャンヒが絵に仕上げます。
世界でひとつだけの
アートな賞品に。
 「人権学習のために俳句を使ってなにかできないか」という発想から始まった吉海町人権学習句会ライブも今年で七年目を迎えます。
 昨年も句会ライブを経験した吉海中学校の生徒たちと吉海小学校6年生、まだ句会ライブを見たことない小学5年生、そして地域のみなさんが今日の参加者。「去年優勝したから今年もやります!」と意気込みを語る男の子を始め、会場のやる気は十分。
 決勝7句が発表されると、それぞれ気に入った句についていろんな話が飛び出しました。夏休み、お父さんの石切り場でアルバイトをして父の偉大さを知った男の子。昨日ケンカしちゃったと語る姉妹のダブル入賞。「ターゲットは恋の句なんっスよ!」と語る男子三人組もいれば、「社会に出ると誰も褒めてくれないけど、それでも頑張ってる大人は偉い」としみじみ語る中学生も。
 俳句について語る、という第三者の立場を借りて普段は言えないようなこともぽろっと語れてしまうのが句会ライブの有効な仕掛けです。
 「人権」とは突き詰めて考えれば「思いやり」の心。「思いやり」を伝える「言葉と想像力」が育っているのが強く実感できた今年の句会ライブでした。
※ 『HAIKU LIFE 100年俳句計画』 2012年2月号掲載
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